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仮想の恋愛塾を開設.5 農家や被災者を支援 [塾頭の経歴]

 農作業のお手伝いをするだけでなく、収穫された農作物の販売をお手伝いすることも考えてみました。
 日本では普通の農家が作った農作物は、農業協同組合すなわち農協が販売を担当してくれます。
 しかし有機農家が作った農作物は、取り扱わない農協もあるのです。
 その場合、有機農家の人たちが自分で販売先も開拓しなければなりません。
 有機農家の人たちは農作業だけでも大変なのに、それとは種類が異なる「販売先の開拓や、販売のための作業」もしなければならず、苦労しておられるのです。

 しかし私は幸い、インターネット上で通信販売を行なっている人たちを何人も取材した経験があります。
 しかも私と同じ有機農家と関わっている人たちの中に、たまたまインターネット上で通信販売をする事業を行なっている人たちがいたのです。
 そこで私は、その人たちと提携して有機農作物をインターネット上で通信販売する事業を新たに始めることを考えてみたのです。

 でもわりとすぐ、この話は立ち消えとなってしまいました。
 一つには「農作物の増産には、少なくとも数か月の月日がかかってしまう」というのが原因です。
 インターネット上での通信販売で有機農作物が売れたので増産することになったとしても、すぐには販売量を増やせません。そのための農地を新たに確保して種まきなどをしてから収穫するまでに、少なくとも数か月はかかってしまうのです。
 ですから農作物を販売する事業は長い年月をかけて、とても地道に少しずつ規模を増やしていく必要があります。
 しかし私が提携を模索した通信販売の会社では、ある程度の規模の売り上げが当初から見込めるのでないと、事業として関わるのが難しいようだったのです。

 しかし、それとは別の理由もありました。
 その事業を始めるための準備に私が取り組んでいた時、「あいつは自分が金をもうけたくて、この事業をやろうとしているのだろう」と勘ぐった人がいたそうなのです。
 でも実際には、その事業を私がやろうとしたのは完全に有機農家の人たちのためでした。
 その事業に関わっている間、私自身は自分が生きていられるために最低限の生活費を受け取るだけでいいと考えていました。
 しかも事業が軌道に乗ったら他の人たちに運営をゆだねてしまい、自分は完全に手を引いてしまうつもりでいたのです。
 最初に自分が出資した金額さえ戻ってきたら、その後は配当なども受け取らなくていいと思っていました。

 世の中には自分のためでなく、完全に他の人たちのために何かをしようとすることのある人たちがいます。
 後に私は東日本大震災の被災者の人たちのための支援活動で、そのような大勢の人たちと出会うことができました。
 しかし世の中には、そのような人たちの存在を信じることができない人たちもおられるようです。
 完全に他の人たちのために行動しようとしている人がいても、「実は自分のためなのだろう」と勘ぐったりする人たちです。

 しかし私は以前から、その手の「勘ぐり」に出会うと激しい嫌悪を禁じえない傾向があるようです。
 ですのでその手の「勘ぐり」に直面すると、それに関する何もかもが嫌になってしまって背を向けてしまおうとする傾向があるようなのです。
 潔癖症、というのでしょうか。
 実際には多くの問題は、たとえ動機を邪推されても決して気にせず地道に長く取り組んでいくべきなのでしょう。
 それを考えると私の潔癖症は、とても困った「傾向」だという気もするのですけど。

 しかし有機農家やその支援者たちとの関わりは後に私に一つ、大きな実りをももたらしてくれました。
 東日本大震災が起こってしまった後、その伝手をたどって被災者の人たちのための支援活動に関われたのです。

 東日本大震災が起こった年には何度か被災地へ行き、瓦礫の撤去などに参加しました。
 被災者の人たちのための救援物資の整理や、避難所にされた学校の整備などにも関わりました。
 その翌年にも、被災地にある子供たちのための遊び場の整備を行ないました。
 仮設の商店街の整備や、被災地で二年ぶりに行なわれた夏祭りの会場の設営や後片付けにも関わりました。

 それらとは別に、被災者の人たちに無償で食べていただくための米を有機農法で作る作業にも参加しました。
 そのさらに翌年からは、拙著の販売による収益の一部を被災者の子供たちのために使っていただく活動に取り組んでいます。
 そしてこれらの活動を通して、被災者の人たちのために行動している大勢の人たちとも出会うことができたのです。
 二つ先の章で触れますように、それらの人たちのうちの一人には後に拙著の装丁を担当していただくことにもなったのでした。
(「好きな生き方を選べる好機」より)

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