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人気者に好かれた私.4 [17才の恋話]

 だけどやっぱり、なんと言っても男子の話をしなくちゃ。
 高校に入学した時は「素敵な男子がいたら、いいのに」と思って期待しちゃっていたし、「こんな私にも恋人ができてくれたりしたら、いいのにな」とも夢見たりなんかしちゃっていたわけだから。

 実は入学してわりとすぐ、ちょっと面白いことがあったの。
 満智子先生がF組の皆に、自己紹介のための文章を書かせてね。
 その文章を皆の前で読みあげさせて、「クラスメイトのうちの誰それは、いったいどういう人なのか」ってことを皆が知ることができるようにさせたわけ。

 でもって自己紹介って言ったら普通、自分が好きだったり得意だったりすることや、自覚している性格だとか将来の夢なんかを書くものでしょう?
 だから私も、いろいろ考えた末に、やっぱりそういうことを書いたのね。
 たとえば好きな音楽の話だとか、将来は何か言葉に関わる仕事に就きたいと考えているだなんてことなどを。

 そして次々と読み上げられた、他の皆の自己紹介も聞いていたらさ。
 やっぱり他の皆もほとんど、自分の趣味や得意や性格や将来の夢なんかを書いていたのよ。
 ところが中に一人だけ、自分で作った詩を書いて自己紹介の代わりにした男子がいて。
 その詩っていうのは、次のようなものだったの。


首尾一貫

理想を持つ人間は
高い次元で理想を燃す人間は
その理想を貫き通す
その理想において
少しの矛盾もゆるさない
その為に、たとえ
ひきょうもの呼ばわりされてもひるまない
いつか理想を達成することを願って
傷つこうが
ののしられようが
突き進む
理想の為になら
自身をもささげる
どんな事があっても
弱音を吐かず
もし吐いても
又立ち直る
そして
どこまでもどこまでもずんずん進む
人がいくらののしろうと
けなそうと
俺はそんな人間に
熱い感動の拍手をもって対処する


 でもって、この詩を自己紹介の代わりにしたのがさ。
 一年F組に二人いる田中君のうち、隆君の方だったわけ。
 たかし君、じゃなくてリュウ君ね。

(この話は「高校で人気者になる法」では「高校で人気者になる法.2」に出てきます)

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高校で人気者になる法: 物語形式の実話エッセイ

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