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中学での人気者の一例.1 [14才の恋話]

 初恋っていったい、いつ頃の恋のことを言うのだろう。
 皆の意見を聞いてみたところ、だいたい答えは大きく二とおりに分かれるようだ。
 一つは幼稚園だとか小学校の低学年だとか、まだ幼児といわれる頃の恋。そしてもう一つは小学校の高学年くらいから中学時代など、思春期に入ってからの恋。

 どういう相手に恋するかっていうことも、その人ごとにいろいろみたい。もちろん身近な友だちの男の子、って答える子は多いんだけどさ。TVに出てくるアイドルとかに恋をしていた、っていう子も多いしね。かと思うと幼稚園や学校の先生だとか、身近な大人の異性に恋してたっていう子もいたりで。

 中には「子供の頃にはお父さんのことが大好きで、お父さんが私の初恋の相手だったの。今になってみると少し不思議だし、ちょっと気持ちが悪いような感じもしちゃうけど。どうしてうちのお父さんのことなんかが当時、あんなに好きだったのかって」っていう子もいるし。

 だけど幼児の頃の初恋って、本当のところは決して「恋」とは言えないんじゃないのかなあ。
 だって私も当時、好きだった男の子がいるんだけどさ。よくよく考えてみると、あんまり違いがなかったような気がしてきちゃうもの。その男の子に対する気持ちと、同じ頃に仲がよかった別の女の子の友だちに対する気持ちって。

 アイドルとかにキャーキャー熱を上げちゃっている子たちの気持ちも、恋とは少し違う「憧れ」なんじゃないかっていう気もするし。
 お父さんだとか先生のことが好きだったっていうのも、やっぱり恋とはちょっと別だって思えるし。

 だから私は初恋って、やっぱり思春期になってから異性の相手に対して抱く気持ちのことを言うんだと思う。中には同性の相手に恋をするっていう子も、いるみたいだけど。でも私には、そういう気持ちってないみたいだから。
 だって学校の授業とかでも、そういうふうに習うものね。思春期になると第二次性徴ってやつが始まって、女の子だと初潮があったり体つきが変わりはじめちゃったりしてさ。精神面でも異性の相手に対して、それまでとは異なる関心を持つようになるって。

 だとすると私の初恋の相手は、やっぱし日向君だったってことになるんだろうな。
 恋って言っても成就したわけではなくて、結局のところ私の側の片想いで終わっちゃったわけだけど。
 日向君とは中学で、同じ組だったの。彼って男の子にも女の子にも、けっこう人気があったんだ。日向君のことが好き、っていう女の子が私の他にも何人かいて。

 どうして彼が女の子たちの間でも、あんなに人気があったのか。今から考えてみると、ちょっと不思議な気もするんだけどね。だって彼って決して、外見がかっこいいわけじゃないんだし。むしろどちらかっていうと、ちょっと見た目がひょうきんっていうのか、こっけいな感じで。
 でもそのこっけいさがあの頃は、彼の人気の元の一つになってたみたい。
 だって日向君って本当に、おかしな子だったもんだから。
(「至福の恋人を探して」より)

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至福の恋人を探して  卑猥でない性愛物語

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