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南洋の性交を紹介 [恋愛実用書などで学ぶ]

五木寛之『愛について』角川文庫

 五木寛之は『愛に関する十二章』という本を、二〇〇二年に角川書店から出版しました。
 そして二年後の二〇〇四年に、それを『愛について 人間に関する12章』と改題し、角川文庫の一冊として出版しなおしたのです。
 したがって本書に関しては、『愛に関する十二章』という題で紹介や論評されている場合も多いようです。しかし『愛に関する十二章』と『愛について』は基本的に同じ内容なので、勘違いしないようにしましょうね。

『愛に関する十二章』だとか『愛について』などという題を見ると、男女間の恋愛や性愛に関する本なのかなと予想する人も多いのでしょう。
 しかし本書は決して、男女間の恋愛や性愛だけを取り扱っているわけではありません。
 十二ある、それぞれの章の題を書き出してみましょう。
  • 第一章 自分を愛する
  • 第二章 同性を愛する
  • 第三章 家族愛
  • 第四章 人間愛
  • 第五章 小さいものへの愛
  • 第六章 恋愛
  • 第七章 仕事への愛
  • 第八章 性愛
  • 第九章 物への愛
  • 第十章 言葉と愛
  • 第十一章 静かなる愛
  • 第十二章 新しい愛の形

 このうち第五章の「小さいものへの愛」というのは、題を見ただけでは何のことだか、わかりにくいのではないでしょうか。
 実は私も読む前、子供や小さな生き物に対する愛のことかと勘違いしてしまいました。
 しかし実際には第五章で、五木寛之はもっぱらアウシュビッツの強制収容所のことばかりを書いています。同所に収容された人たちのうち、たとえば夕焼けの美しさを愛することのできた人たちの方が解放されるまで生き抜くことができた、という話を紹介しているのです。
 ですから「小さいものへの愛」というよりは「ささやかな物事への愛」とでもした方が、わかりやすかったのかもしれませんね。

 率直に言って本書の第一章から第十章までは、特に何か目新しい内容が書かれているわけではありません。わりとありきたりだと言えるであろう、著者の雑感が書かれているだけに過ぎないのです。
 しかし本書は最初に出版された時、かなり話題になりました。
 それは主として第十一章と第十二章で、いわゆるポリネシアン・セックスについて触れられていたためのようです。
 たとえば第十一章には、次のように書かれています。

 スキンシップの重要性に気づいていたポリネシア人は、セックスにおいても、欧米のものとは違った独自の思想や方法を編み出してきました。
エロスと精気』はポリネシアンセックスについて、詳しく報告しています。それによると、実際に結合するセックスは普通、五日に一度、中の四日はしっかり抱きあって、肌を密着させて眠り、性器の接触はしない。セックスをするときは、前儀や抱擁や愛撫に最低一時間をかける。お互いの心と体が緩んで、なじんだときに、女性の中に挿入していく。挿入した後、最低三十分は動かずに、じっと抱きあっている。じっくり時間をかけることが、南洋諸島の性文化に共通している特徴です。

 そして第十二章では、ほとんど同じ内容が次のように書かれています。

これは男性上位の、力を誇示するアクロバットのような性技ではなくて、ゆっくりとした時間の中で、お互いの命の声を聞きながら、行う静かな愛の形です。二人とも、力を抜いて、リラックスして、お互いの体への愛撫をゆっくりと時間をかけて行う。そのためには、男性上位の体位はとらないなど、西欧人のセックスとは大きな違いがあります。少なくとも前戯や愛撫に一時間はかける、身も心もとろけるくらいにリラックスしたところで、男性は静かに女性の中に入っていく、そこでも男女は最低二十分は身動きせずに抱きあっています。しばらくは性器を結合させたまま抱きあって、お互いの体から発せられるオーラのようなものを深く味わうというのが「ポリネシアンセックス」の方法です。

 本書ではポリネシアン・セックスに関して、これ以上に詳しいことが書かれているわけではありません。
 しかし五木寛之は二〇〇二年に『愛に関する十二章』を出版した時、同時に『SILENT LOVE』という本も出版しました。
 そして、そちらでもポリネシアン・セックスに触れていたのです。
 そこ当塾では次に、『SILENT LOVE』の方も見てみることにしましょう。

 ちなみに私(梧桐)も、セックスの技を物語形式で学べる本を出版しています。『愛の社会へ女尊運動』や『愛は地球を救わない』や『恋愛塾で深~く愛して』、それから『至福の恋人を探して』と『より上の悦楽を求めて』そして『愛のための手術』などです。
下にある本の画像をクリックすると、その本に関するAmazon.co.jpの該当頁が表示されます。

愛について―人間に関する12章 (角川文庫)


愛に関する十二章


愛の社会へ女尊運動  まじめな性愛物語


愛は地球を救わない  まじめな性愛物語


恋愛塾で深~く愛して  まじめな性愛物語


至福の恋人を探して  まじめな性愛物語


より上の悦楽を求めて  まじめな性愛物語


愛のための手術  まじめな性愛物語集

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sanssan

ポリネシアンックス

ゆっくり穏やかに、暖かい愛情を育てて行きたい。
言葉の交換と同じくらい、心の交流も深めたい。
愛しい人と、ただただ寄り添って眠りたい。

一緒にいるときは、どこか触れていたい、
離れていても気持ちが繋がっていると感じていたいから。

キスして、ハグして、それだけで感動する。
相手が愛おしくて、言葉に出来ない…。

もし愛しい人と静かな夜を過ごす幸福な時間があったら、
ふたつの心臓が響きあうようにぴったり寄り添って
どうぞそのまま、
ただそのまま、朝を迎えてください。
ふたつの心臓が共鳴の音を上げ、エナジーが熱い電流となって
お互いの身体を循環することを体感できるでしょう。

大切なことものは、心。
お互いの不安のない気持ち。
一緒にいるだけで心地よく気持ちいい…、

ポリネシアン・セックスはそこから始まり、そこに戻るものです。
これが各家庭に広まれば、
世界は平和な社会になることでしょう。
by sanssan (2011-06-11 00:48) 

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