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物語で南洋の性交を学ぶ [恋愛実用書などで学ぶ]

五木寛之『SILENT LOVE』角川書店

 五木寛之は二〇〇二年に『SILENT LOVE』という本を、角川書店から『愛に関する十二章』という本と同時に出版しました(この『愛に関する十二章』については、当塾の「南洋の性交を紹介」の頁をご参照ください)。
 この『SILENT LOVE』は表紙に題が英語で、しかし背表紙には『サイレント・ラブ』と片仮名で書かれています。そのため『サイレント・ラブ』という題で紹介や論評されている場合もありますので、気をつけてください。

 同時に出版された『愛に関する十二章』の方は二〇〇四年に『愛について』と改題されて、角川文庫の一冊としても出版されました。
 しかし『SILENT LOVE』の方は、ほとんどの頁に写真が掲載され、絵本のような体裁になっています。そのためか『愛に関する十二章』の方は文庫本になっても、こちらは二〇一〇年に入った現時点でも文庫本として出版されてはおりません。

『SILENT LOVE』の本文は、物語の形式になっています。
 そのあらすじは、ごく簡単に次のように言うことができるでしょう。
「ユージとマリコは婚前旅行の途中でユリと名のる女性と出会い、彼女からポリネシアンセックスに関する説明を聞いた」

 同書でもポリネシアン・セックスに関して、それほど詳しい説明がされているわけではありません。
 同書で説明されている内容は、『愛について』に書かれていたそれと、ほぼ重なります。
 しかし若干、『愛について』の方には書かれていない内容も含まれています。たとえば次のような部分も、その一例です。

結局、ウルバンは三十年あまりの沈黙と研究のすえに、ついに一九四八年に『性の完成と結婚の幸福』という本を刊行し、自分の性の研究を発表したの。
男性と女性のあいだには、異なるエネルギーの電気的流れがある。
それがセックスによって交流され、高い満足と充実感がもたらされる。

 さらに『SILENT LOVE』の中には、次のような記述もあります。

マリノウスキは文化人類学の先駆者よ。彼はフレイザーの影響を受けて、一九一四年から西太平洋のメラネシアで調査と研究をつづけたの。
彼はそこのトロブリアンド島という島の人びとの生活を観察して、『未開人の性生活』という本を書いたわ。そのなかで島民の性生活とその慣習に大きな興味をいだいて、部族のセックスについてこんなことを語っているの。
彼らは男上位の体位をとらない。
そしてヨーロッパ人のセックスのやりかたを笑いものにする。
そのやりかたには、情熱がかけているし、あわててオーガズムを求めすぎるというわけ。
島の人びとは上下よりも、左右に横向きの体位で水平に動くのを好む。
さらに大事なことは、時間をかけてすごくゆっくりとセックスをすること。
文明人には考えられないほど、たっぷりと前に時間をかけ、丹念に接触していることがセックスでもっとも重要なことだと彼は理解するのね。

『愛について』で触れられていた『エロスと精気』は、『SILENT LOVE』の本文には出てきません。
 しかし『SILENT LOVE』のカヴァーの折り返しには『エロスと精気』からの抄録として、次のような「ポリネシアンセックスの思想と方法」が載せられています。
  1. このセックスは射精を目的としません。身体の気の交換を目的とします。
  2. 完全にくつろぎ、深い腹式呼吸に身を任せます。
  3. 30分以上愛撫に時間をかけ、完全なくつろぎが訪れたところで、深く完全に結合します。性器からは意識をはずし、全身のあふれるエネルギーの暖かみに身をゆだねます。この方式には側位がベストです。
  4. インサートしたまま30分以上動かさずにいると、ふとさざ波のようなオーガズムと一体感が震えとなって全身に訪れます。

 そして「その結果」として、次のようにも書かれています。
  1. 活力感が何日も持続し、心身が非常に満たされた状態になります。
  2. 性器を通じた気の交換により体内の乱れた生体電位が安定し、いらいら、倦怠感、不安感が嘘のように消えます。
  3. 溶け合う人間的な真の愛に目覚めることでしょう。

 しかし『愛について』と『SILENT LOVE』の記述だけでは、ポリネシアン・セックスのやり方などが詳しくわかりにくいのではないでしょうか。
 そこで当塾ではこの先、『愛について』や『SILENT LOVE』で取り上げられていた本についても見ていくことにしたいと思います。

 ちなみに私(梧桐)も、セックスの技を物語形式で学べる本を出版しています。『愛の社会へ女尊運動』や『愛は地球を救わない』や『恋愛塾で深~く愛して』、それから『至福の恋人を探して』と『より上の悦楽を求めて』そして『愛のための手術』などです。
下にある本の画像をクリックすると、その本に関するAmazon.co.jpの該当頁が表示されます。

サイレント・ラブ


未開人の性生活


愛の社会へ女尊運動  まじめな性愛物語


愛は地球を救わない  まじめな性愛物語


恋愛塾で深~く愛して  まじめな性愛物語


至福の恋人を探して  まじめな性愛物語


より上の悦楽を求めて  まじめな性愛物語


愛のための手術  まじめな性愛物語集

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sanssan

著者は、触れ合う感覚について、よりたくさんの自然な喜びへの旅にあなたを誘います。スローラブとは、南太平洋の島々の伝統的なロマンチックな慣習に関するものです。ここでは愛する事に関しての知恵が次の世代へと引き継がれています。これらの文化では、体は2つの心を結びつける手段として触れ合う事は自然なこととして考えられています。


結局のところ、あなたが、あらゆる pillow books、花嫁の本、セックスの手引書について考えてみたとしても-スローラブは例外です。Slow Love:Polynesian Pillow Bookは、幾重もの服を身にまとった文化から成り立っています。しかしながら、古代のポリネシアの文化においては、近隣の熱帯地方の他の多くの文化と同様に、そう多くの衣類を身にまとう必要とされていませんでした。


子供達は生まれてから昼も夜も、おおよそ裸に近いむき出しの肌でダイレクトな愛情の接触の中で休息をとってきました。この裸の肌の海にどっぷりと浸かって、これらの子供達は、多くの服をまとった文化の幼児よりも、かなり微妙で伝達的である広大な触れ合いの世界を発達させていくのである。ほぼ裸に近い文化の人々にとっては、裸体での接触や姿は生まれてから生涯にわたる習慣であり、すなわち性的興奮な出来事を呼び起こすものではない。子供の頃から体全体で愛情を感じ慣れ親しんだきた、ごく自然なことだ。そのような社会においては、もはやヌード(裸体)は“イルカのヌード“やマンゴのヌード”以上のものではない。人間の身体は、美しく、自然でありスピリチュアルなパワーを持つと考えられていた。

ジェームズN. パウエル氏尾の執筆したポリネシアンラブメイキングは、ポリネシアンセックスの先駆けの火付けとなり、日本では暖かく受け入れられている。パウエルの作品によってインスピレーションを受けた日本の著名な作家に五木寛之氏がいる。その後、仏教の思想者でありでもある五木寛之氏は、官能的な南太平洋の作品を2巻発表した。また日本家族計画協会クリニックの所長である北村邦夫氏は、パウエル氏の提唱するポリネシアスタイルの情熱-カップルのためのセクシュアリティな思いやりと満足感を深める思想に熱心に奨励している。彼の一節にある「ポリネシアンセックス...時間をかけて...そして...弱電磁波へエネルギーを流し込む-気の概念に似ている-とてつもない喜びと幸福感に体全体が覆われるような大きな波が満ちてくる状態を作り上げる」北村氏の仕事は最終的に日本人のカップルを寝室でより幸せにすることであるのだ。
by sanssan (2011-06-11 00:44) 

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