抱かれたがる淋しい女性 [恋愛実用書などで学ぶ]
大橋希『セックス レスキュー』新潮文庫
本書は二〇〇六年に新潮社から出版され、二〇〇八年に新潮文庫の一冊としても出版されました。
本書の題をよく見ると「セックス」と「レスキュー」の間が少しあいていて、しかもカヴァーには'SEX RESCUE'と書かれています。しかし、おそらく「セックスレス」ともかけあわせて付けられた題なのでしょう。
また、障害者のために性行為を手伝う活動を描いた河合香織の『セックスボランティア』が二〇〇四年に同じ新潮社から出版されて広く話題になりましたので、それも意識しているのではないでしょうか。何らかの理由でセックスができずにいる人の相手をする活動について取り上げているという点で、『セックスボランティア』と『セックス レスキュー』は共通しているのです。
当塾の「女性本位の性交のしかた」の頁では、キム・ミョンガンが書いた『イケないオンナの愛し方』をご紹介させていただきました。
同書では、キム・ミョンガンが組織した「せい奉仕隊」について説明されています。
そして『セックス レスキュー』はセックスに関する指南書の類ではなく、この「せい奉仕隊」を論じている本なのです。
『イケないオンナの愛し方』はキム・ミョンガンが書いているので、「せい奉仕隊」に関する記述は、どうしても「本来ならば、こうであるはず」という理想像が描かれてしまっている面もあるのでしょう。
それに対して『セックス レスキュー』は著者の大橋希が、一応は客観的な立場で「せい奉仕隊」を取材して書いた本です。
したがって隊員の実像などに関しても「本来ならば、こうであるはず」という理想像とは少し異なる点もある実際の姿が描かれているようです。
しかし私が同書を読んで最も深く考えさせられたのは、「せい奉仕隊」を利用する側の女性たちに取材して書かれた、彼女たちの気持ちなどに関してでした。
この世にいるほとんどの女性には「自分の価値を認めて、評価してもらいたい」という気持ちがあるようです。
そして女性の場合には、それは「私のことを愛される価値のある、魅力的な女性だと評価してもらいたい」という形をとるようです。
そして誰かと肌を触れあわせて抱きあえば、そのような気持ちが満たされる面があるようです。
もちろん「自分の価値を認めて、評価してもらいたい」という気持ちは、ほとんどの男性にもあるのでしょう。
しかし男性の場合は、それが必ずしも「自分のことを愛される価値のある、魅力的な男性だと評価してもらいたい」という形はとらない場合もあります。愛されなくても自分の力が認められれば、それだけで満足できる場合などもあるのです。
誰かと肌を触れあわせることを嬉しく思う気持ちも、多くの男性が持っています。しかしその気持ちも、女性が持っているそれよりは弱い場合が多いのではないでしょうか。
ですから『セックス レスキュー』を読んだ時に私は、男性と異なる女性の心理を改めて思い知らされたような気がしました。
そして、そのような女性の気持ちを満たすための「せい奉仕隊」の活動には、確かに学ぶべき点があるのでしょう。
しかし「せい奉仕隊」の隊員には、既婚者が多いそうです。また、「せい奉仕隊」を利用する女性の側も、夫とセックスレスになってしまっている人が多いそうです。
片方もしくは両方が既婚者なのに、自分の配偶者ではない相手とセックスをするというのは、やはり道義的な問題も考えてみなければならないのではないでしょうか。
しかも「せい奉仕隊」の隊員と利用者は、お互いに対して恋愛感情を持たないようにと言われているそうです。
しかし恋愛感情なしでセックスをするというのも、問題があるように思われます。
そして現に女性の利用者の側は、自分がセックスをした相手の隊員に対して恋愛感情を持ってしまい、辛い思いをすることが多いようです。その点でも若干、考えてみなければならない点があるのではないでしょうか。
もしも最初は単にセックスをするだけの関係だったとしても、お互いに恋愛感情を持つようになったら結婚を検討することもありえるというように仕組みを改めた場合のことを考えてみましょう。
その場合、それは単にセックスだけでない真面目な交際だと言えるだろうという気がします。
そのような交際であれば、道義的にも非はないと言える可能性が出てくるのではないでしょうか。
はたして読者の皆さんは、どのように思われますか?
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本書は二〇〇六年に新潮社から出版され、二〇〇八年に新潮文庫の一冊としても出版されました。
本書の題をよく見ると「セックス」と「レスキュー」の間が少しあいていて、しかもカヴァーには'SEX RESCUE'と書かれています。しかし、おそらく「セックスレス」ともかけあわせて付けられた題なのでしょう。
また、障害者のために性行為を手伝う活動を描いた河合香織の『セックスボランティア』が二〇〇四年に同じ新潮社から出版されて広く話題になりましたので、それも意識しているのではないでしょうか。何らかの理由でセックスができずにいる人の相手をする活動について取り上げているという点で、『セックスボランティア』と『セックス レスキュー』は共通しているのです。
当塾の「女性本位の性交のしかた」の頁では、キム・ミョンガンが書いた『イケないオンナの愛し方』をご紹介させていただきました。
同書では、キム・ミョンガンが組織した「せい奉仕隊」について説明されています。
そして『セックス レスキュー』はセックスに関する指南書の類ではなく、この「せい奉仕隊」を論じている本なのです。
『イケないオンナの愛し方』はキム・ミョンガンが書いているので、「せい奉仕隊」に関する記述は、どうしても「本来ならば、こうであるはず」という理想像が描かれてしまっている面もあるのでしょう。
それに対して『セックス レスキュー』は著者の大橋希が、一応は客観的な立場で「せい奉仕隊」を取材して書いた本です。
したがって隊員の実像などに関しても「本来ならば、こうであるはず」という理想像とは少し異なる点もある実際の姿が描かれているようです。
しかし私が同書を読んで最も深く考えさせられたのは、「せい奉仕隊」を利用する側の女性たちに取材して書かれた、彼女たちの気持ちなどに関してでした。
この世にいるほとんどの女性には「自分の価値を認めて、評価してもらいたい」という気持ちがあるようです。
そして女性の場合には、それは「私のことを愛される価値のある、魅力的な女性だと評価してもらいたい」という形をとるようです。
そして誰かと肌を触れあわせて抱きあえば、そのような気持ちが満たされる面があるようです。
もちろん「自分の価値を認めて、評価してもらいたい」という気持ちは、ほとんどの男性にもあるのでしょう。
しかし男性の場合は、それが必ずしも「自分のことを愛される価値のある、魅力的な男性だと評価してもらいたい」という形はとらない場合もあります。愛されなくても自分の力が認められれば、それだけで満足できる場合などもあるのです。
誰かと肌を触れあわせることを嬉しく思う気持ちも、多くの男性が持っています。しかしその気持ちも、女性が持っているそれよりは弱い場合が多いのではないでしょうか。
ですから『セックス レスキュー』を読んだ時に私は、男性と異なる女性の心理を改めて思い知らされたような気がしました。
そして、そのような女性の気持ちを満たすための「せい奉仕隊」の活動には、確かに学ぶべき点があるのでしょう。
しかし「せい奉仕隊」の隊員には、既婚者が多いそうです。また、「せい奉仕隊」を利用する女性の側も、夫とセックスレスになってしまっている人が多いそうです。
片方もしくは両方が既婚者なのに、自分の配偶者ではない相手とセックスをするというのは、やはり道義的な問題も考えてみなければならないのではないでしょうか。
しかも「せい奉仕隊」の隊員と利用者は、お互いに対して恋愛感情を持たないようにと言われているそうです。
しかし恋愛感情なしでセックスをするというのも、問題があるように思われます。
そして現に女性の利用者の側は、自分がセックスをした相手の隊員に対して恋愛感情を持ってしまい、辛い思いをすることが多いようです。その点でも若干、考えてみなければならない点があるのではないでしょうか。
もしも最初は単にセックスをするだけの関係だったとしても、お互いに恋愛感情を持つようになったら結婚を検討することもありえるというように仕組みを改めた場合のことを考えてみましょう。
その場合、それは単にセックスだけでない真面目な交際だと言えるだろうという気がします。
そのような交際であれば、道義的にも非はないと言える可能性が出てくるのではないでしょうか。
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