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『ルールズ』1 [恋愛実用書などで学ぶ]

エレン・ファイン+シェリー・シュナイダー『ルールズ』田村明子・訳 ワニ文庫 KKベストセラーズ

 女性の著者が女性の読者に向けて書いた恋愛ノウハウ本としては、『ルールズ』のシリーズも忘れてはならないのでしょうね。第一弾である『ルールズ』の日本語訳は一九九七年に出版されて、TV番組でも紹介されるなど、大きな話題になりました。
 原著は'The Rules'という題で、一九九五年の出版。「米国で二百万部を超えるベストセラーになり、合計二十二カ国語に翻訳された」そうです。

 内容は、日本語版の副題にもあるとおり「理想の男性と結婚するための35の法則」を書いたもの。この法則、つまり「ルールズ」を日本語訳の本文中では、「恋の法則」と呼んでいます。
 著者たちが唱える「ルール」の主旨を簡単にまとめると、次のような感じになるでしょう。

「あなたの側から、意中の男性を追いかけまわしてはいけない。向こうがあなたに対して積極的にアプローチしてくるように仕向けるべき。他にも大勢の男性たちから声をかけられている、簡単にはなびかないミステリアスな女を演じよ。そうすれば相手はきっとあなたに夢中になり、プロポーズしてくるはず。そうならない男性のことはいさぎよく忘れ、他の男性に目を向けよう」

 そしてそのために、いろいろと細かいルールを守るべきだと言うのです。たとえば「木曜日以降に、その週末のデートを申しこまれたら、たとえ本当はひまだったとしても断れ」というように。すでに先約があるふりをするわけですね。あるいは「なるべく、あなたから電話はしない。相手から電話がかかってきた時も、10分たったら切れ」なんてルールも書かれています。

 これらのルールを守らず、あなたの側が相手に対して夢中だと思われてしまってはいけない。それだと相手はあなたのことを軽んじて、あまりあなたとの交際に真剣でなくなってしまうだろう――著者たちは、そう唱えているのです。

 しかし本当は自分の側が相手に対して夢中なのに、簡単にはなびかないミステリアスな女を演じのでは、相手をだますことになります。そんなふうに相手をだまして自分の思いどおりにあやつるというのは、あまりにも自己中心的で我がままだし、相手の男性に対して失礼なのではないか――そう感じる人も、いるでしょう。現に本書の大半、三十四番目のルールまでは、決して相手の男性のためを考えず、あくまでも女性の側の希望を実現するために書かれているような印象があります。

 でも著者たちは本書の最後、三十五番目のルールでは「いったん彼を手に入れたら、今度は一緒にいて心地よい女性になってください」と書いています。「常にやさしい心、配慮、忍耐を忘れてはいけません」というのです。まあ、それまで相手の男性をだましていたことに対する罪滅ぼしのつもりなのかな、という気がしないでもないですが。
 しかも著者たちは、次のようにも書いています。

 あなたにはそう見えなくても、彼は一日中忙しく働いているのです。彼がドアから入ってきた瞬間に、愚痴をこぼし始めてはいけません。素晴らしい結婚とは、小さな思いやりの積み重ねなのです。

 結婚前の交際中の期間も含めて、決して相手にべったりになるのではなく、男性が一人きりになれる時間も残しておくべきだ――著者たちが唱えているルールは、そういう意味に解釈することもできそうです。そう考えれば、これはピーズ夫妻ジョン・グレイ石井希尚など、他の恋愛実用書や恋愛ノウハウ本の著者たちが書いていることとも重なりあうと言えそうですね。
(『幸せに役立つ恋愛本ガイド』より)

(「『ルールズ』2」に続く)

当塾の『ルールズ』関連頁の目次を見る

下にある本の画像をクリックすると、その本に関するAmazon.co.jpの該当頁が表示されます。

THE RULES―理想の男性と結婚するための35の法則 (ワニ文庫)


幸せに役立つ恋愛本ガイド

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