14才の頃に歌った曲.1 [14才の恋話]
14才の頃に私が最も好んで歌っていたのは、Beatlesの曲でしょう。夏休みの英語の宿題に、Beatlesの曲の歌詞を訳して提出したほどです。
今回は私が訳してみたBeatlesの曲の歌詞のうち、テキスト・ファイルが残っているものを二つご紹介しましょう。アルバム'Beatles For Sale' に収められた「パーティはそのままに」(I Don't Want To Spoil The Party)と'Revolver' に収められた「そして君の鳥は歌える」(And Your Bird Can Sing)です。たまたま両方、John Lennon が作詞や作曲をした曲ですね。
14才の頃の私は、ミドのことが好きでした。
でもミドは、私とも仲がよかったジローと「友だち以上、恋人未満」の仲になりました。
ミドとジローの二人に、やはり私とも仲がよかったヒロアキを加えた三人が一緒に行動することも多くなりました。
そういう時に私は、ミドとジローの仲を邪魔してしまわないよう、彼らから遠ざかっているように心がけていたのです。このあたりの経緯に関しては、当塾に掲載した「14才の恋と、サヨナラ」の7-6以降に、詳しく書かせていただきました。
ジローとヒロアキは当時、しばしば二人で'I Don't Want To Spoil The Party' を演奏していたように覚えています。
それを聴くたびに私は、まるで彼らが私の心境を歌っているかのように感じてしまったものでした。
パーティはそのままに
パーティの邪魔をしたくはないから 僕は帰るよ
落ちこんでいるところを誰かに見られたくはないし
ここは僕のいるべき場所じゃない
だからもう僕は姿を消そう
もしも僕がいなくなってから彼女がやってきたなら知らせておくれ
飲み物もいただいたことだし 僕は何も気にしちゃいない
だけど彼女がいないんじゃ 何をやっても面白くないんだ
どこで何がどう間違ってしまったのか
あまりにも長いこと僕は彼女を待ちすぎた
これから街を歩いて彼女が見つかるかどうか捜してみることにしよう
たとえ今夜は彼女が僕を悲しませるとしても
やはり僕は彼女を愛している
もしも彼女が見つかったら喜ばずにいられないだろう
なぜって僕はまだ彼女を愛しているのだから
今回は私が訳してみたBeatlesの曲の歌詞のうち、テキスト・ファイルが残っているものを二つご紹介しましょう。アルバム'Beatles For Sale' に収められた「パーティはそのままに」(I Don't Want To Spoil The Party)と'Revolver' に収められた「そして君の鳥は歌える」(And Your Bird Can Sing)です。たまたま両方、John Lennon が作詞や作曲をした曲ですね。
14才の頃の私は、ミドのことが好きでした。
でもミドは、私とも仲がよかったジローと「友だち以上、恋人未満」の仲になりました。
ミドとジローの二人に、やはり私とも仲がよかったヒロアキを加えた三人が一緒に行動することも多くなりました。
そういう時に私は、ミドとジローの仲を邪魔してしまわないよう、彼らから遠ざかっているように心がけていたのです。このあたりの経緯に関しては、当塾に掲載した「14才の恋と、サヨナラ」の7-6以降に、詳しく書かせていただきました。
ジローとヒロアキは当時、しばしば二人で'I Don't Want To Spoil The Party' を演奏していたように覚えています。
それを聴くたびに私は、まるで彼らが私の心境を歌っているかのように感じてしまったものでした。
パーティはそのままに
パーティの邪魔をしたくはないから 僕は帰るよ
落ちこんでいるところを誰かに見られたくはないし
ここは僕のいるべき場所じゃない
だからもう僕は姿を消そう
もしも僕がいなくなってから彼女がやってきたなら知らせておくれ
飲み物もいただいたことだし 僕は何も気にしちゃいない
だけど彼女がいないんじゃ 何をやっても面白くないんだ
どこで何がどう間違ってしまったのか
あまりにも長いこと僕は彼女を待ちすぎた
これから街を歩いて彼女が見つかるかどうか捜してみることにしよう
たとえ今夜は彼女が僕を悲しませるとしても
やはり僕は彼女を愛している
もしも彼女が見つかったら喜ばずにいられないだろう
なぜって僕はまだ彼女を愛しているのだから
「14才の恋と、サヨナラ」解説 [14才の恋話]
「14才の恋と、サヨナラ」を第11章まで読んできてくださった皆さんには、お礼を申し上げたい心境です。
この作品では中学時代の私が実際に体験したり考えたりしたことを、ほぼそのまま書きました。たとえば三年生の時の修学旅行の話を二年生の年の冬の話より前に書くなど、わかりやすくするために若干の脚色は加えていますけど。
ですから読者の皆さんには、私の中学時代の体験や思いを詳しく知っていただいたことになります。
そんな皆さんのことが私には今、なんだかとても身近に感じられてしまうような気がしています。
自分の生き方を大きく決定づけた出来事や思いを知ってくださっている人たちがいる、という喜びによるものなのでしょうか。
皆さんに読んでいただいた第11章までの後、「14才の恋と、サヨナラ」では私が中学校を卒業するまでの話が書かれています。
そしてその部分では、とてもドラマティックな大どんでん返しが起こることになります。それも当然、実際に私が経験した事実に基づいて書かれているわけです。
まだ中学三年生という若さで、あんな劇的な体験を実際にしてしまうだなんて――そう考えると、それがはたして自分にとっていいことだったのかどうか、私には何とも言えそうにありません。
しかし、この「幸せになれる恋愛ノウハウ塾」では、その部分は省かせていただくことにしましょう。
第11章までを読んでいただければ、当塾で「14才の恋と、サヨナラ」を取りあげた目あては果たされるはずですので。
作品の全体を掲載してしまうと、この先もしも「14才の恋と、サヨナラ」が本として出版された場合の売れ行きに影響してしまう可能性がある、という理由もありますが。
あ、いいことを思いついたぞ。もしも「14才の恋と、サヨナラ」を最後まで読みたいと思ってくださった人は、この作品を本にするよう出版社に投書してください。いわゆるケータイ小説の中には、やはり読者の投書がきっかけで出版が決まった作品もあるそうですし(笑)。
という余談は、さておいて。ミドの父親の告別式の夜、主人公は夜の町を歩きながら次のように考えます。
ミドのためならボクの人生の選択肢が狭まることくらい、いったい何だと言うのだろうか。
ミドのためならボクは、どんなに辛い仕事だってしてみせる。貧しい暮らしを強いられたとしても、耐えてみせる。(中略)
ミドが幸せになることこそが、このボクにとっての幸せでもあるのだから。
この作品では中学時代の私が実際に体験したり考えたりしたことを、ほぼそのまま書きました。たとえば三年生の時の修学旅行の話を二年生の年の冬の話より前に書くなど、わかりやすくするために若干の脚色は加えていますけど。
ですから読者の皆さんには、私の中学時代の体験や思いを詳しく知っていただいたことになります。
そんな皆さんのことが私には今、なんだかとても身近に感じられてしまうような気がしています。
自分の生き方を大きく決定づけた出来事や思いを知ってくださっている人たちがいる、という喜びによるものなのでしょうか。
皆さんに読んでいただいた第11章までの後、「14才の恋と、サヨナラ」では私が中学校を卒業するまでの話が書かれています。
そしてその部分では、とてもドラマティックな大どんでん返しが起こることになります。それも当然、実際に私が経験した事実に基づいて書かれているわけです。
まだ中学三年生という若さで、あんな劇的な体験を実際にしてしまうだなんて――そう考えると、それがはたして自分にとっていいことだったのかどうか、私には何とも言えそうにありません。
しかし、この「幸せになれる恋愛ノウハウ塾」では、その部分は省かせていただくことにしましょう。
第11章までを読んでいただければ、当塾で「14才の恋と、サヨナラ」を取りあげた目あては果たされるはずですので。
作品の全体を掲載してしまうと、この先もしも「14才の恋と、サヨナラ」が本として出版された場合の売れ行きに影響してしまう可能性がある、という理由もありますが。
あ、いいことを思いついたぞ。もしも「14才の恋と、サヨナラ」を最後まで読みたいと思ってくださった人は、この作品を本にするよう出版社に投書してください。いわゆるケータイ小説の中には、やはり読者の投書がきっかけで出版が決まった作品もあるそうですし(笑)。
という余談は、さておいて。ミドの父親の告別式の夜、主人公は夜の町を歩きながら次のように考えます。
ミドのためならボクの人生の選択肢が狭まることくらい、いったい何だと言うのだろうか。
ミドのためならボクは、どんなに辛い仕事だってしてみせる。貧しい暮らしを強いられたとしても、耐えてみせる。(中略)
ミドが幸せになることこそが、このボクにとっての幸せでもあるのだから。
14才の恋と、サヨナラ.11-11 [14才の恋話]
こんな思いを自分一人で胸のうちに抱えこんでいるのは、辛い。
せめて誰かに話してしまわなければ、この胸が張り裂けてしまいそうだ。
そんな予感に攻めたてられて、次にボクはヒロアキの家の方へと向かった。
この思いをヒロアキに聞いてもらおうか、と考えたのだ。
ヒロアキの家も宮前中学から見て、ボクやミドやジローの家と同じ側にある。ジローの家の前からならば、やはり歩いて数分だ。
しかしヒロアキの家に行く途中で、ボクは気が変わってしまった。
彼は最近、しばしばジローやミドと一緒にいる。どうしても、ジローの側に立って物事を考えがちになっているはずだ。
そんな彼のところへボクが行き、自分の気持ちをくだくだと訴えてしまったりなどしたら。彼はジローとボクの間で板ばさみになり、困った立場に追いこまれてしまうだろう。
そんなことには決して、してしまいたくない。
今のミドは、とても面倒な立場に立たされている。このたびお父さんを亡くしてしまって、これからの暮らしに困る可能性があるだけではない。ジローとの件が原因で、合唱部の一部の女子たちからは冷ややかな目を向けられている。
そんな今のミドにとって、数少ない味方がジローでありヒロアキなのだ。だから今後もヒロアキには、ずっとミドやジローの味方でいてほしい。そしてミドとジローのためにボクができずにいることを、ボクのかわりにし続けてほしいのだ。ずっとミドたちのそばにいて、彼らの味方でありつづけるという役目を。
そのためにも、ボクのせいでヒロアキとミドやジローとの間に距離が生じてしまいかねないようなことは絶対に避けるべきなのだろう。
そう考えなおしたボクは、ヒロアキの家ヘ行くのはやめてしまった。
しかし誰かと話をしないことには、今のボクの気持ちは静まりそうにない。
そこでボクは、アツシの家へ行こうと考えたのだ。
そして実際、その方角を目指して歩きはじめた。
せめて誰かに話してしまわなければ、この胸が張り裂けてしまいそうだ。
そんな予感に攻めたてられて、次にボクはヒロアキの家の方へと向かった。
この思いをヒロアキに聞いてもらおうか、と考えたのだ。
ヒロアキの家も宮前中学から見て、ボクやミドやジローの家と同じ側にある。ジローの家の前からならば、やはり歩いて数分だ。
しかしヒロアキの家に行く途中で、ボクは気が変わってしまった。
彼は最近、しばしばジローやミドと一緒にいる。どうしても、ジローの側に立って物事を考えがちになっているはずだ。
そんな彼のところへボクが行き、自分の気持ちをくだくだと訴えてしまったりなどしたら。彼はジローとボクの間で板ばさみになり、困った立場に追いこまれてしまうだろう。
そんなことには決して、してしまいたくない。
今のミドは、とても面倒な立場に立たされている。このたびお父さんを亡くしてしまって、これからの暮らしに困る可能性があるだけではない。ジローとの件が原因で、合唱部の一部の女子たちからは冷ややかな目を向けられている。
そんな今のミドにとって、数少ない味方がジローでありヒロアキなのだ。だから今後もヒロアキには、ずっとミドやジローの味方でいてほしい。そしてミドとジローのためにボクができずにいることを、ボクのかわりにし続けてほしいのだ。ずっとミドたちのそばにいて、彼らの味方でありつづけるという役目を。
そのためにも、ボクのせいでヒロアキとミドやジローとの間に距離が生じてしまいかねないようなことは絶対に避けるべきなのだろう。
そう考えなおしたボクは、ヒロアキの家ヘ行くのはやめてしまった。
しかし誰かと話をしないことには、今のボクの気持ちは静まりそうにない。
そこでボクは、アツシの家へ行こうと考えたのだ。
そして実際、その方角を目指して歩きはじめた。
14才の恋と、サヨナラ.11-10 [14才の恋話]
ボクはミドのことを愛しているのに、そしてミドのためなら何でもやる気でいるというのに。そんなボクの精一杯の思いが、しかし決して実際にはミドのために役立てないだなんて。これだけミドのことを思っているボクが、ミドのために何もしてあげることができないだなんて。それはいったい、なんと悲しく残念なことだろう。
思わずボクは、そんな自分のふがいなさを呪わずにはいられない心境になってしまったよ。
そんな思いに突き動かされてか、次にボクの足はジローの家の方へと向かった。
ジローの家も、ボクやミドの家から遠くない。ミドの家の前を後にしてから数分で、ボクはジローの家の前に着くことができた。
こちらは一軒家だ。門の前に立てば、庭の向こうに家屋を見ることができる。
いくつかの窓には、明かりが灯っているのが見える。ジローの部屋の窓にも、灯っている。おそらくジローは、自分の部屋にいるのだろう。はたして彼は今、何を考えているのだろうか。ボクと同じようにミドのことを思い、その将来のことを考えてくれているのだろうか。
それはボクには、わからない。
ボクはジローのことを呼び出して、話をしてみたいような気もした。彼の思いや考えを聞いてみたい、という気がしたのだ。そして「ミドのことを、よろしく頼むぞ」と、くれぐれも念を押しておきたいような気もした。
だがしかし、それを実際にしてしまうのは気が引けるようにも思われる。
なぜならばミドとジローの関係は、あくまでも彼ら二人の間の問題なのだからだ。
それをどういう形のものにするのかは、彼ら二人が自分たちの意志で自由に決めるべきことだからだ。
ミドがジローに何を望み、そしてジローが何をする気になるかによって決めればいいことだからだ。
あくまでも第三者に過ぎないボクが、あれこれと口をはさむべきことではないからだ。
思わずボクは、そんな自分のふがいなさを呪わずにはいられない心境になってしまったよ。
そんな思いに突き動かされてか、次にボクの足はジローの家の方へと向かった。
ジローの家も、ボクやミドの家から遠くない。ミドの家の前を後にしてから数分で、ボクはジローの家の前に着くことができた。
こちらは一軒家だ。門の前に立てば、庭の向こうに家屋を見ることができる。
いくつかの窓には、明かりが灯っているのが見える。ジローの部屋の窓にも、灯っている。おそらくジローは、自分の部屋にいるのだろう。はたして彼は今、何を考えているのだろうか。ボクと同じようにミドのことを思い、その将来のことを考えてくれているのだろうか。
それはボクには、わからない。
ボクはジローのことを呼び出して、話をしてみたいような気もした。彼の思いや考えを聞いてみたい、という気がしたのだ。そして「ミドのことを、よろしく頼むぞ」と、くれぐれも念を押しておきたいような気もした。
だがしかし、それを実際にしてしまうのは気が引けるようにも思われる。
なぜならばミドとジローの関係は、あくまでも彼ら二人の間の問題なのだからだ。
それをどういう形のものにするのかは、彼ら二人が自分たちの意志で自由に決めるべきことだからだ。
ミドがジローに何を望み、そしてジローが何をする気になるかによって決めればいいことだからだ。
あくまでも第三者に過ぎないボクが、あれこれと口をはさむべきことではないからだ。