仮想の恋愛塾を開設.3 内容を公開へ [塾頭の経歴]
なので私は次に、その「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の企画書を別の出版エージェント業者に送ってみました。
こちらの出版エージェント業者を、ここでは仮にB社と表記することにしましょう。
しかしB社からも「『幸せに役立つ恋愛本ガイド』の出版を当社では扱えない」という主旨の返事が来たのです。
「できれば理由をお聞かせいただけませんか」と訊ねる手紙をB社に送ってみたものの、返事はもらえませんでした。
さらに私は、三つめの出版エージェント業者にも「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の取り扱いを打診してみました。
この三つめの出版エージェント業者は企業でなかったので、ここでは仮に法人Kと表記することにしましょう。
しかし法人Kでも、「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の出版を取り扱ってもらえなかったのです。
A社とB社と法人K。三つ並べると、ABKですね。
そこで私は「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の企画書を、いろいろな出版社に送ってみました。
すると中には、出版を検討してくださった編集者の人もいたのです。
しかしその際、書き手としての私の資質が問題となりました。
この手の本は「とても多くの異性と関わった経験に基づいて書かかれた本だ」などと銘打つと売れる――
その編集者の人は、そういう主旨のことを私におっしゃったのです。
同じようなことは「恋愛に関する本を紹介する本」だけでなく恋愛実用書の類ですとか、さらには恋愛小説や恋愛エッセイなどについても言えるのでしょう。
そして私も、そういう傾向があるということは聞いていました。
しかしよくよく考えてみると、これは少し理屈に合わない部分もある傾向なのではないでしょうか。
「とても多くの異性と関わった経験」の持ち主は確かに、いろいろな異性に関する知識を持っている可能性があります。
でも、その「とても多くの異性と関わった経験」のうちの多くが、それらの異性と恋人や結婚相手として関わった経験なのだとしたら――
その人は「とても多くの異性と関わった経験」を持つ分、一人の異性と長く本当に親密な仲でいた経験は持っていない可能性が考えられるわけです。
はたしてそのような人を、恋愛に詳しい人だと言えるでしょうか。
それに比べて一人もしくは少数の異性と長く関わってきた人は、大勢の異性のことは知らないかもしれません。
しかし一人の異性と長く本当に仲がいい関係でいられるための知識や姿勢を持っている人こそが、「愛について詳しい人」だと言えるのではないでしょうか。
しかもそのような人たちは、つきあい始めて数年になる相手と仲よくしつづける方法や、さらには十数年後などのそれを知っていて実際に実行もしていると考えられます。
「とても多くの異性と、恋人や結婚相手として関わった経験」を持つ人の側は、それらは知らない可能性が高いわけです。
現に「とても多くの異性と関わった経験の持ち主」が書いた恋愛本を私が読むと、「この著者は愛について、本当に詳しくは知っていないな」と感じられることが少なくありません。
そのように考えてみると「とても多くの異性と関わった経験の持ち主」が書いた恋愛本をありがたがるというのは、少し理屈に合わない部分もあるように私には思えてならないのです。
しかし結局、私が書いた「幸せに役立つ恋愛本ガイド」は、どの出版社からも出版されませんでした。
でも「幸せに役立つ恋愛本ガイド」を読んでいただき、その中で紹介されている恋愛本を参考にすれば、幸せな恋愛をする上で役に立つはずだと私には思われたのです。
そういう「読んだ人にとって、役に立つはずの原稿」を世に出さず埋もれてしまったままにするのは、大げさに言うと人類にとっての損失でしょう。
そう考えた私は新たにブログを開設し、そこで「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の内容を公開することにしたのです。
(「好きな生き方を選べる好機」より)
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こちらの出版エージェント業者を、ここでは仮にB社と表記することにしましょう。
しかしB社からも「『幸せに役立つ恋愛本ガイド』の出版を当社では扱えない」という主旨の返事が来たのです。
「できれば理由をお聞かせいただけませんか」と訊ねる手紙をB社に送ってみたものの、返事はもらえませんでした。
さらに私は、三つめの出版エージェント業者にも「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の取り扱いを打診してみました。
この三つめの出版エージェント業者は企業でなかったので、ここでは仮に法人Kと表記することにしましょう。
しかし法人Kでも、「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の出版を取り扱ってもらえなかったのです。
A社とB社と法人K。三つ並べると、ABKですね。
そこで私は「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の企画書を、いろいろな出版社に送ってみました。
すると中には、出版を検討してくださった編集者の人もいたのです。
しかしその際、書き手としての私の資質が問題となりました。
この手の本は「とても多くの異性と関わった経験に基づいて書かかれた本だ」などと銘打つと売れる――
その編集者の人は、そういう主旨のことを私におっしゃったのです。
同じようなことは「恋愛に関する本を紹介する本」だけでなく恋愛実用書の類ですとか、さらには恋愛小説や恋愛エッセイなどについても言えるのでしょう。
そして私も、そういう傾向があるということは聞いていました。
しかしよくよく考えてみると、これは少し理屈に合わない部分もある傾向なのではないでしょうか。
「とても多くの異性と関わった経験」の持ち主は確かに、いろいろな異性に関する知識を持っている可能性があります。
でも、その「とても多くの異性と関わった経験」のうちの多くが、それらの異性と恋人や結婚相手として関わった経験なのだとしたら――
その人は「とても多くの異性と関わった経験」を持つ分、一人の異性と長く本当に親密な仲でいた経験は持っていない可能性が考えられるわけです。
はたしてそのような人を、恋愛に詳しい人だと言えるでしょうか。
それに比べて一人もしくは少数の異性と長く関わってきた人は、大勢の異性のことは知らないかもしれません。
しかし一人の異性と長く本当に仲がいい関係でいられるための知識や姿勢を持っている人こそが、「愛について詳しい人」だと言えるのではないでしょうか。
しかもそのような人たちは、つきあい始めて数年になる相手と仲よくしつづける方法や、さらには十数年後などのそれを知っていて実際に実行もしていると考えられます。
「とても多くの異性と、恋人や結婚相手として関わった経験」を持つ人の側は、それらは知らない可能性が高いわけです。
現に「とても多くの異性と関わった経験の持ち主」が書いた恋愛本を私が読むと、「この著者は愛について、本当に詳しくは知っていないな」と感じられることが少なくありません。
そのように考えてみると「とても多くの異性と関わった経験の持ち主」が書いた恋愛本をありがたがるというのは、少し理屈に合わない部分もあるように私には思えてならないのです。
しかし結局、私が書いた「幸せに役立つ恋愛本ガイド」は、どの出版社からも出版されませんでした。
でも「幸せに役立つ恋愛本ガイド」を読んでいただき、その中で紹介されている恋愛本を参考にすれば、幸せな恋愛をする上で役に立つはずだと私には思われたのです。
そういう「読んだ人にとって、役に立つはずの原稿」を世に出さず埋もれてしまったままにするのは、大げさに言うと人類にとっての損失でしょう。
そう考えた私は新たにブログを開設し、そこで「幸せに役立つ恋愛本ガイド」の内容を公開することにしたのです。
(「好きな生き方を選べる好機」より)
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