精液を掻き出せても…

なぜ亀頭の縁は出っぱった形になったのでしょうね。
　自分の前にその相手と性交した他の男もしくは雄が膣内に射精した精子を掻き出すためだ、という説を読んだ記憶はありますが。
　確か竹内久美子が書いた『遺伝子が解く！』シリーズの中の、どれかじゃなかったっけかな。
　竹内久美子と日高敏隆の対談を収めて文春文庫の一冊として出版された『もっとウソを！ 男と女と科学の悦楽』にも、その話が出てきますけど（日高敏隆の苗字の「高」の字は、いわゆる「はしご高」です）。――

　当塾の「亀頭の縁の大きすぎは×?」の頁に私は、そう書かせていただきました。
　するとその頁に先日、なおぼんさんが以下のようなコメントを書いてくださったのです。なおぼんさん、どうもありがとうございました。

ゴードン・ギャラップ博士が「カリ高」の効果を実験したとウィキ「陰茎」部にありました。
この博士がどういった立場の人なのか、心理学者らしいんだけど、よくわからない。
ニューサイエンティストっていう学術雑誌に「抗うつ剤としての精液」というテーマで論文を書いているみたい。
中出しされるほうが女は気持ちいいというのを科学的にコンドームセックスと比較して論じたようです。
あたしは、あんまり実感ないですけど、中出しを許すほうが男性は本気モードでがんばってくれるのでうれしい気はします。

　ウィキペディア「陰茎」の項には、次のように書かれています。

亀頭の形状にも意味があり、前後運動の際、膣内に残された（他人 = ほかのオスや自身の）古い精液を掻き出す働きを持つ。ゴードン・ギャラップ博士による人工性器とコーンスターチを使った実験では、くびれのないものの35%に対し、くびれたものでは90%以上を排出している。

　そして竹内久美子『同性愛の謎』文春新書には、次のように書かれています。

　女のオルガスムスのタイミングの他にもう一つ、男が練習によって改善できる問題として、男が射精する前に、何十回、何百回とするスラスト（いわゆるピストン運動）がある。（中略）
　人間の男がそれほどまでの回数のスラストをするのは、実はその女に前回に射精した男（自分自身のこともある）の精子をほぼ完全に掻き出したうえで自分の精子を注入するためなのである。
　その確たる証拠が、まずはペニスの先にある返しである。
　実際、アダルトグッズを利用したある研究では、返しのあるペニス模型では九一％の“精液”（コーンスターチを水で練って模している）を掻き出せたのに対し、返しのないペニス模型では三五％しか掻き出せなかった。

　もちろん亀頭の縁で精液を掻き出せたとしても、だからといって「亀頭に縁があるのは精液を掻き出すためだ」とは必ずしも限らないわけですが。

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コメント 2

そうなんですよ。
後の男が立派なカリで先の男の精液を掻き出したとしても、先に中出しされた精液はすでに卵子に向かってスタートを切っているはずです。
子宮内にペニスが入らない以上、いくら膣内に残った精液を掻き出しても自分の遺伝子を残すことは不可能に近いのではないでしょうかね。
（子宮にペニスを入れるウテルスセックスは、あたしは懐疑的です）
by なおぼん (2014-09-28 01:30) 

その話をしたら、Robin Baker『精子戦争』に触れないわけにはいかないじゃないですか↓
http://gotolove.blog.so-net.ne.jp/2014-10-01

by 梧桐渉 (2014-10-01 04:58)