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3-1-6 同じ志を持つ人との交流.2 [恋愛で必ず幸せになる秘訣]

 次にもう一つ、それと似たような体験をした時のことを書かせていただきましょう。
 今度は私が十代の終わりから二十代の終わりにかけての、十年ほどの間の話です。

 私が高校で所属した生物部は、野外で生物を観察するのを主な活動にしていました。
 しかし高校生が自分たちだけで野や山に出かけると、危険な場合も考えられます。そこで登山や合宿など危険が伴う可能性がある活動の際には、なるべく卒業生が同行して生物に関する知識を伝えると同時に、安全にも気を配るように努めていました。
 そして私も自分が高校を卒業してから約十年間、それらの活動に顔を出していたのです。

 その同じ十年間に現役生もしくは卒業生として、やはりしばしば生物部の活動に顔を出していた女性がいました。
 彼女は現役生だった当時から副部長として、いろいろと皆のために細かい気配りを見せていました。そして卒業してからも生物部の活動に顔を出すと、あれこれ後輩たちの世話を焼いてくれたのです。

 たとえば合宿の期間中、鳥に興味のある部員たちは朝の三時に起きて、鳥が鳴くのを聞きに出かけます。昼間は全ての部員が野外で生物を観察します。夜は昆虫に興味のある部員たちが深夜まで、夜行性の昆虫を探しに出かけます。
 これらの全てに同行する卒業生は合宿の間、一日あたり三時間くらいずつしか眠れません。そして一回の合宿で、これら全ての活動に付き添ったことがある卒業生は、私と彼女の二人だけでした。

 その他にも彼女は体調の悪い後輩の世話や炊事や雑用など、率先して皆の面倒を見てくれたのです。
 卒業して何年も経った大先輩として、もはや生物に関する知識の指導だけしていても充分なはずの立場になってからも、あいかわらず炊事などを積極的に手伝おうとする――そんな彼女の姿勢には私も頭の下がる思いがしましたし、見習わせてももらいました。

 そして彼女の人柄に惚れこんだ私は彼女に恋愛感情を抱き、それを本人にも伝えたのです。しかし彼女の側では私のことを、恋愛の対象としては見てくれませんでした。
 ただし同じような姿勢で生物部の活動に顔を出している、いわば同志のような仲間だとは思ってくれていたのでしょう。活動の際に協力しあったり、その後で「あそこは、もっとこうした方がよかったね」などと二人で話しあったりすることは多かったのです。

 そんな関係が彼女と私の間では、途中でいろいろな紆余曲折などもあったものの、ほぼ十年間ほど続きました。あの日々も私にとっては「いい思い出」として、いまだに懐かしく感じられます。
(『恋愛で必ず幸せになる秘訣』「3-1-6 同じ志を持つ人との交流」より)

解説
 ここで触れられている「彼女」とは、当塾の「19才と22才の恋話」や「16才と27才の恋話」などに登場するミサトのことです。
 ミサトとの関係について数十行で手短に説明している文章としては、これが最も簡潔だという気もします。
 そこで今後、ミサトとの関係について手短にご説明する必要が生じた際に「この頁をご参照ください」と言えるよう、これをここに掲載しておくことにしました。

 ちなみにミサトは、それぞれの作品の冒頭から登場しているとはかぎりません。
 その点がミドナツヨとは違っています。
 そこでミサトが登場する各作品において、ミサトが初めて登場してくる頁へのご案内を掲げておきましょう。

下にある本の画像をクリックすると、その本に関するAmazon.co.jpの該当頁が表示されます。

22才、生き方を探す旅: ドラマティックな恋愛実話


10年ごしのプロポーズ  上: ドラマティックな恋愛実話


10年ごしのプロポーズ  下: ドラマティックな恋愛実話


つぐみへの手紙: 高校生との心温まる交流

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