二つだけ実行すれば幸せに

　幸せな恋愛や結婚をするための秘訣は、たった二つだけ。その二つをきちんと守りさえすれば、必ず幸せになれるはず――
『恋愛で必ず幸せになる秘訣』には、そんな「二つの秘訣」が書かれています。

　幸せな恋愛や結婚をするための秘訣がたった二つだけだなんて、しかもその二つを守りさえすれば必ず幸せになれるだなんて、眉唾だ――
　そうお感じになる人も、多いのではないでしょうか。
　しかし私は、この二つの秘訣に大いなる自信を抱いています。
「秘訣を二つともきちんと守ったのに、幸せになれなかった」という人がいらっしゃったら、同書の巻末に書かれている方法でご連絡をくだされば、同書の代金をお返しするとお約束しています。そうお約束しても、実際に代金をお返しすることにはならないだろうと私は考えているのです。そのような人は絶対に現れないはずだ、と堅く信じているからです（そして実際に今までのところ、代金を返せと連絡をしてきた人は一人もいらっしゃいませんでした）。
　そんな私の自信が間違っているかどうかは、どうか同書を読んでいただいた上で、読者の皆さんがご自分で判断なさってください。

　もしも本当にそんな秘訣があるのなら、大勢の人たちに知られているはずではないのか――
　そうお考えになる人も、多いのかもしれませんね。
　ところが今の日本では、この「たった二つだけの秘訣」が、なぜかあまり広く知られていないみたいなのです。
「二つの秘訣」のうち一番目の方は、わりと広く知られているようです。同書の第一部の冒頭で、その一番目の秘訣を読んでいただいた時、「なんだ、そんな当たり前で簡単なことか」とお感じになる人も多いのではないでしょうか。
　しかし「当たり前で簡単なこと」であるにもかかわらず、その一番目の秘訣をきちんと守れている人は、かなり少ないようなのです。
　どうやら、これには無理もない理由があるようです。その理由と、それを克服して一番目の秘訣を守る方法についても、第一部で説明されています。

　そして「二つの秘訣」のうち二番目の方は、なぜだか今の日本では、あまり広く知られていないようなのです。
　欧米などでは、この二番目の秘訣の方も、わりと広く唱えられている場合があるようなのですが。

　本書が唱える恋愛の秘訣を論じた本などが少ないことには、学問の世界の内情も少しだけ影響しているように思われます。
　かつて恋愛に関しては、文学などの分野でこそ大いに論じられてきたものの、あまり科学の世界では触れられずにいました。
　しかし最近では生物学や心理学や社会学などの分野で、恋愛に関する研究が進められています。

　たとえば生物学のうち遺伝子学や脳科学の分野では、二十世紀の終わり頃から、人間の恋愛に関してもいろいろなことが解明されてきました。
　けれども、それら「科学の世界で新たに解明されたこと」を一般の人にもわかりやすい言葉で説明できる科学者は、わりと少ないという状況があります。彼らが何か言ったり書いたりしようとすると、どうしても専門用語だらけになってしまって、一般の人には理解しにくいのです。

　さらに科学の分野でも、まだ今は「恋愛に関して、こんなことがわかった。あんなこともわかった」と、あれこれ成果が発表されている段階でしかありません。「新たにわかったそれらのことが人間にとって、どんな意味を持つのか。一人一人が幸せになるために、それらの知識をどのように活用すればいいのか」という検討が充分に行なわれているとは、必ずしも言えない状態にあるようです。

　しかし私は、生物学と長く関わってきました。
　脳科学と関連が深い哲学の認識論の分野を、二つの大学で学びもしました。
　そこで『恋愛で必ず幸せになる秘訣』では、それらの知識の上に立って、恋愛のための秘訣を一般の人たちにも読みやすい文章で書いているのです。

　なお本書による収益のうちの一部は、東日本大震災の被災者の子供たちのための支援活動などに充てられます。
　また、本書はKindle版の発売に伴い、puboo版の方は販売を中断させていただきました。
　悪しからず、ご了承ください。

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