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性の最新科学を幅広く紹介 [恋愛実用書などで学ぶ]

NHKスペシャル取材班『女と男』角川文庫

 大脳生理学や遺伝子学、あるいは動物行動学などの最近の研究によって、恋愛のメカニズムに関しても多くのことが新しく明らかになってきた――そう私は、「学者がフェロモンを語る」の頁で書きました。
 そしてそのような研究の成果が一般の読者にもわかりやすく書かれている本として、『モテたい脳、モテない脳』や竹内久美子の「遺伝子が解く!」のシリーズをご紹介したわけです。
 しかしこれらの本は、人間の恋愛と直接の関係がない生物学の知識が書かれている箇所も多くなっています。
 そこで今回は丸々一冊、人間の男女関係や男女の違いについて書かれている本を紹介しましょう。

 二〇〇九年の一月、NHKのTV番組「NHKスペシャル」で三回にわたって「シリーズ女と男~最新科学が読み解く性~」が放映されました。
 そして、この番組の内容を書籍にしたものが出版されているのです。ちなみに同書の「はじめに」によると「この本では、番組内容のうち男女関係に関する話題に多くの頁を割いた」そうです。

 この本は最初『だから、男と女はすれ違う』という題で、二〇〇九年にダイヤモンド社から単行本として出版されました。そして二〇一一年には、それが『女と男』という題で角川文庫の一冊としても出版されたのです。なお単行本の方も文庫本の方も、副題は『最新科学が解き明かす「性」の謎』となっています。

 もともとTV番組を書籍にしたものなので、決して専門家を対象にしたものではなく、ごく一般の読者にとっても読みやすい本だと言えるでしょう。
 しかも書籍の性質上、決して特定の科学者の意見や研究だけを取り上げているわけではありません。男女の性に関して、さまざまな研究の成果を幅広く紹介しているのです。

 したがって「遺伝子が解く!」のシリーズや『モテたい脳、モテない脳』に書かれていた内容に関しても、そのうちの多くが『女と男』でも触れられています。
 たとえば『モテたい脳、モテない脳』の中で対談者の一人である澤口俊之は「女性のヒップを一としたときに、ウエストが〇・七という比率の体型が、一番モテる体型なんです」と言い、「なぜなら、〇・七ぐらいの比率の人が、一番、妊娠しやすくて、繁殖力が強いからです」と理由を語っていました。しかしこの件に関して『女と男』では、七ページも使って詳しく説明しているのです。
 あるいは「遺伝子が解く!」シリーズの一冊である『遺伝子が解く! アタマはスローな方がいい!?』には、次のような箇所があります。

こういうふうに似た者どうしで惹かれあい、つがいとなる現象は、動物行動学の分野でアソータティヴ・メイティングと呼ばれています。人間のアソータティヴ・メイティングには次のような研究があります。
 交際二年以上の同じ大学の学生カップルとそこまで長持ちしなかったカップルとでは、前者が後者に比べ、年齢、ルックスの良さ、大学進学適性検査での成績、行きずりのSEXをよしとするかどうかの考え方、などについてより一致し、つりあいがとれている。

 この件について『女と男』では、次のように書かれています。

 実際、複数の調査から、1.社会・経済的な背景、2.人種、3.年齢、4.知性や教育水準、5.ルックスのレベル、それぞれでつり合いのとれた相手を選ぶ傾向があることが報告されている。こうしたデータが根拠となり、心理学者や進化生物学者の間では「人間は似た枠組みの人を相手に選ぶ傾向がある」ということが共通認識となっているのだ。

 つまり『遺伝子が解く! アタマはスローな方がいい!?』では一つの研究の結果を紹介しているのに対し、『女と男』では「複数の調査」を踏まえた記述がされているのです。
(この続きは拙著『幸せに役立つ恋愛本ガイド』でお読みください)

下にある本の画像をクリックすると、その本に関するAmazon.co.jpの該当頁が表示されます。

女と男  ~最新科学が解き明かす「性」の謎~ (角川文庫)


幸せに役立つ恋愛本ガイド

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