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十年後のナツヨたち [読者の皆さんと考える]

 当塾を読んでくださった方から「ナツヨさんたちは今、どうしておられるのでしょう」などといったお問い合わせをいただいております。

 ナツヨが高校三年生だった年に「十年後に自分たちは、どうなっているのだろう」と語りあい、その内容を私が文章にしたことがありました。その結果は「ツグミへの手紙」の中では'A Last Retrospect'、「10年ごしのプロポーズ」の中では「十年後の自分たち」として掲げられています。それぞれの掲載箇所については、当塾の「目次(ナツヨらの執筆分)」の頁をご参照ください。
 そこに登場するナツヨやゲンタやツグミたちが十年後、現実にはどのような状況にあったのかを見ていくことにしましょう。

 'A Last Retrospect'は、まず十年後のゲンタの話から始まります。
 'A Last Retrospect'の中でゲンタは「すぐれた技術者」になっていて美しい妻と結婚し、二人の間には可愛い女の子がいることになっていました。
 現実にはゲンタは大学院の修士課程を卒業し、国際的な企業に研究職として就職。ナツヨと私が'A Last Retrospect'を話しあった十年後には未婚でしたが、十一年後に予想どおり「美しい妻」と結婚しました。後に別の会社へ転職しましたが、あいかわらず研究職を務めています。働きながら大学院の博士課程に進むなど、真面目な性格は高校時代のままのようです。
 しかも夫婦の間には、可愛い双子の女の子が生まれました。したがって'A Last Retrospect'で描かれたようなナツヨの予想は、ほぼ的中したと言っていいのでしょう。

 'A Last Retrospect'の中でミサトは、まだ結婚していないことになっていました。しかしナツヨと私が'A Last Retrospect'を語りあった年の十年後の時点で、実際にはミサトはすでに結婚していたのです。したがって、ミサトに関しては'A Last Retrospect'の予想が外れたと認めざるをえません。
 どうやら予想に反してミサトは、夫や子供たちとの間のささやかな問題に頭を悩めたりする、わりと典型的な主婦としての日々を過ごしているようです。
 しかし家庭内のささやかな問題で悩むことができるというのは、恵まれた立場だと言っていいのではないでしょうか。

 ナツヨは文章を書くことを仕事にするという夢を、後に諦めてしまいました。'A Last Retrospect'を語りあった年の四年後、当塾に掲載された「究極の愛を掴んだ31才」で描かれた年の翌年のことです。
 その後は「究極の愛を掴んだ31才」で私やナツヨが働いていた会社と同じ分野の、別の組織に勤めるようになりました。
「究極の愛を掴んだ31才」の舞台となった会社での経験が少しでも役に立ったのだとしたら、嬉しいのですが。

 私はナツヨと'A Last Retrospect'を語りあった年の八年後には、雑誌の編集に携わっていました。残念ながら、その雑誌は決して「おとしぶみ」ではなく、職場も決して私が設立した会社ではなかったのですが。
 その翌年に私は、フリーランスのもの書きとして独立。'A Last Retrospect'を語りあった年の十年後には仕事が軌道に乗り、月収は会社に勤めていた頃の二倍を超えていました。
 したがって'A Last Retrospect'の予想は、少し形を変えて実現したと言えるのかもしれません。もちろん'A Last Retrospect'の中で予想されていたとおり、今に至るまで独身ですし。
 十年後までに自分の本を二冊、出すというのも当たりましたね。残念ながら、ナツヨとの共著ではありませんでしたが。

 ツグミもゲンタと同様、ナツヨと私が'A Last Retrospect'を語りあった十一年後に結婚しました。
 留学の経験を買われてか英語の会社で勤めていたのですが、後に自然保護のため活動している国際的なNGOへ。いかにも生物部の出身で、野生生物が好きなツグミらしい選択だと言えるでしょう。

 一つ'A Last Retrospect'の予想が外れ、残念に思っていることがあります。
 私とナツヨが'A Last Retrospect'を語りあった時点では、そこに名前の出てくる全員が東京の杉並区に住んでいました。そのためもあってか'A Last Retrospect'の中では、十年後にも皆がお互いにしばしば集まりあうものと予想されていたのです。
 しかし実際には住んでいる場所が関東や関西に散らばってしまい、滅多に顔をあわせることがなくなってしまいました。

 しかも私はナツヨと'A Last Retrospect'を語りあった十年後の時点では、ささやかながらヴォランティア活動のようなことを始めていました。何らかの障害やリストラなどが原因で困っている人たちのため、微力ながらお手伝いをさせていただくようになっていたのです。
 限られた時間と資力と労力をそのような人たちのために費やすと、なかなかそれ以外の人たちと関わる余裕はなくなってしまいます。そのためゲンタたちだけに限らず、大勢の旧友たちにご無沙汰してしまうようになりました。
 まあ困っている人たちのためなのですから、ゲンタたちなら理解してくれ、笑って許してもくれるだろうと思っているのですけど。
(ただし現在は事実上、こちらの活動は休んでいます。より私が大きな貢献をできる、別の活動の方に専念するためです)

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