ツグミへの手紙.解説

　ツグミへの手紙は全部で九十九通におよび、これがいくつかの章に分かれています。その内訳は、次のとおりです。

• 第一章　第 1～20信の計20通
• 第二章　第21～40信の計20通
• 第三章　第41～60信の計20通
• 第四章　第61～80信の計20通
• A Last Retrospect　第81～84信の計4通
• 第五章　第85～99信の計15通

　全体を続けて読むと、長篇小説のような読後感を得ることができるようです。このたび当塾での掲載にあたって読みかえしてみたところ、改めてそう感じました。
　ただし当塾ではプライヴァシー面での理由から、二十二通の掲載が省かれています。その内訳は、次のとおりです。

• 第二章のうち第25、29、31、33、35信の計5通
• 第三章のうち第42～47、49、60信の計8通
• 第四章のうち第64、66～70信の計6通
• 第五章のうち第88、93～94信の計3通

　このうち第二章の五通と第五章の第88信は、省いても全体の理解や読後感に大きな支障を与えないようです。
　第三章から省かれた分を補うためには、それらのうちの一部分を取り出して掲載した回を設けました。すなわち「ツグミへの手紙.～49」と「ツグミへの手紙.冒頭集」です。
　また第五章から省かれた第93～94信の二通を補うためには、この二通のうち公開してもかまわない部分だけを取り出して合成した「ツグミへの手紙.93+94」を掲載しました。

　ただし第四部から省かれた六通に関しては、そのような措置が施されていません。
　この部分は「ツグミへの手紙」全九十九通を一つの長篇小説と見なした場合、いわば山場に相当します。この部分を欠いたままだと話がつながらず、物語としての感興には乏しくなってしまうようです。

　この六通を公開してもプライヴァシー上、それほど問題はなさそうな気もします。しかし現時点では念のため、省かせていただきました。いずれ何らかの形で公開できるようになればいいな、とは思っています。

　第二章のうち五通が省かれた今回の形で読むと「第二章まではあまり恋話でなかったのに、第三章で急に恋話になった」と感じられてしまうのかもしれません。
　しかし第三章や第四章のうち当塾に掲載されている部分を読んでいただけば、読者の皆さんにとってもご自分の恋愛について考える上で参考にしてただける点が多いのではないでしょうか。

　ツグミへの手紙の中で私が「四年と数か月」と表現しているそれらの部分の話は、当塾に掲載した「10年ごしのプロポーズ」の方では全体の形を整えるため省いてしまってあります。
　しかし「ツグミへの手紙」を併せて読んでいただけば、「10年ごしのプロポーズ」の背景をご理解いただく上でも大いに参考にしていただけるものと思われます。

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